年末年始、部屋の大掃除をされる方が多いのではないでしょうか。今回は“断捨離”をテーマにした映画を2作ご紹介したいと思います。
1. ハッピー・オールド・イヤー(2019)
〜あらすじ〜
スウェーデン留学でミニマルなライフスタイルを学んで帰国したジーン。自宅兼、ピアノ教室を営んでいた小さなビルを改装してデザイン事務所にしようと思いつき、モノに溢れた家の断捨離を開始することに。洋服、レコード、楽器、写真など借りたままだったモノを返してまわる中で、整理されていく部屋に反比例して様々な思い出が溢れ出し、ジーンの心は乱れていき...。
こちらはタイが舞台の作品で、モノは簡単に捨てられるけど、モノを介して生まれた想いや思い出、人との繋がりは簡単に切り離せないという心情に焦点が当てられています。捨てることで忘れた気になったり、決別した気になっているだけで、ずっと見えない糸で繋がり続けているのかもしれません。断捨離は単に捨てることではなく、自分の心と向き合うことなのかもしれません。
2. 365日のシンプルライフ(2013)
〜あらすじ〜
ヘルシンキ在住・26歳のペトリは、失恋をきっかけにモノで溢れた自分の部屋には幸せがないと感じ、自分の持ちモノ全てをリセットする実験を決意する。
ルールは４つ。
①持ちモノ全てを倉庫に預ける
②1日に1個だけ持って来る
③1年間、続ける
④1年間、何も買わない
毎日モノを１つ選ぶたびに自分自身と向き合うペトリ。「人生で大切なものは何か？」、究極のシンプルライフから見えてくるドキュメンタリー作品。
身一つから始まる、究極の人生リセットを試みる主人公の行動力に圧倒されます。たくさんのモノで溢れた現代、限られた中で工夫することは忘れがちな感覚だなと思いました。意外と無くてもなんとかなるという気づきや、モノを一つ一つ見つめ直す機会をくれる作品です。
年末年始の時間のゆとりを活かして、部屋も自分自身もすっきり整える時間にしたいですね。
Lab 中井
